2020年05月16日
今回はゲームセンターでなく、ゲーム関連本を読んだ話を。
(関係するイベント「GAME ON」の写真とともに振り返ってみたい)
※懐かしのポールポジション。このずっと先にマリオカートがあるというレースゲームの歴史なんかもわかります。
■「ゲームってなんでおもしろい?」
4年前に開催されたイベント「GAME ON」(詳細以下)と同時期に作られたゲームの歴史の解説本。
(当時、ゲームセンターCXの放送内でも有野課長が「菅さんのインタビューも出てます。あの人「桃鉄」しかしない人なのに…」とチラッと宣伝していたような)
ポンからPSVRまで遊び放題・お台場「GAME ON」へ(2)
構成は大体こんな感じ。
●家庭用ゲームハードの紹介
アタリショックでおなじみ「ATARI VCS」から当時最新の「プレステ4」にいたるまで、ゲーム業界の30年以上にわたる家庭用ゲーム機器が名を連ねる。
(「GAME ON」で展示されていたレトロゲーム機の解説も多数載っていた)
ポンからPSVRまで遊び放題・お台場「GAME ON」へ(1)
※「GAME ON」でも多数のゲームハードが展示されていたが、
その中にあった1つがこの「コモドール64」。
その中にあった1つがこの「コモドール64」。
なぜか初代メガドライブのゲームパッドが接続されていた。
個性的なボタン配置のゲームパッドが印象的な「Apple II」も展示されていた。
(チョップリフターが遊べた)
●ゲームの成り立ち・歴史紹介
「テニスフォーツー」「スペースウォー」「ポン」などゲーム創世記の話から現代に至る歴史を解説。
(このへんは「あそぶゲーム展」でも筐体が展示されていたのを思い出す)
GCCXロケ地巡り(#209・「あそぶ!ゲーム展」)(前編)
※「GAME ON」の会場の一角にも「スペースウォー」を動かしていた当時の機械が展示されていた。
(隣のタイプライターが時代を感じる)
●ゲームの仕組みの進化や面白さの理論解説
「ブロック崩し」で、ブロックが攻撃してきたり自機から弾を撃てるようにすると「スペースインベーダー」になります、などの流れを解説。
(「GAME ON」会場内に設置されたモニターで流れていたような内容。ゲームに夢中でゆっくり見られなかった方(自分のこと)にオススメ)
●「歴史に残るビデオゲーム1000本」
ゲームジャンル毎に代表作を時系列でまとめたゲームの年表。
ゲーム黎明期の「スペースウォー」「スピードレース」が30年、40年をかけ、現代の「スプラトゥーン」「マリオカート」などに至るまでの作品の進化の流れ、系譜がわかるようになっていて、各時代ごとのタイトル名を追うだけで懐かしくてたまらない。
(例えばレースゲームなら、スピードレース→デスレース→ラリーX→ポールポジション…といった進化の流れ。縦スクロール→固定画面内で上下左右移動→スクロール画面で移動→3D視点といった進化)
※「GAME ON」で展示されていた「ポールポジションII」。
片隅には「日本ゲーム博物館所蔵品」という小さなステッカーが貼られていた。
シンプルながら奥深い富士スピードウェイ(現実のサーキットは現在はコースレイアウトが一部変更)が懐かしい。
トップスピードが400kmを越えてるのは冷静に考えると恐ろしい?(F-ZERO並みの早さ?)
●「ゲームの履歴書」
ゲーム製作者や雑誌編集者など、ゲーム業界の著名人の好きなゲームベスト5をまとめたもの。
GCCXにも出た「ゲームセンターあらし」のすがやみつる先生、初期シーズンのインタビューに出ていた「ダビスタ」の薗部氏、さらに有名人枠で「バイオ4」の魅力を語る鈴木四郎アナ、「バカの壁」の養老孟司氏なども名を連ねていた。
●ゲーム開発者・関係者インタビュー
家庭用ゲームの始まりと言ってもいいファミコンの設計者から最新のPSVR設計者、他、「パズドラ」「マイクラ」など近年のヒットタイトル・スマホゲームの開発者や、業務用ゲームが集まる「日本ゲーム博物館」(GCCX on 太平洋にも出ていたが)の辻氏、日本でも地位を確立しつつあるプロゲーマー・梅原氏など多彩な方々が寄稿していた。
また、「日本ゲーム博物館」内の筐体写真も一部出ていて、「GAME ON」でも遊べた「アフターバーナーⅡ」や「G-LOC」、たまゲーでもおなじみの「ハングオン」「ゴルゴ13」、ミニコーナーに出た「FAMICON BOX」など、一部ゲームの紹介などもあり。
(いまや一部の旅館やフェリーなどでしか見られないかなりレア物となりつつあるFAMICON BOX)
佐渡行きのフェリーにあった「時間制ファミコン」
※「GAME ON」で遊んだ「G-LOC」(最初のステージ選択画面)。
筐体が揺れまくるせいか初級でもかなりの遊びごたえだった。
(番組では有野課長がプレイ中に酔っていた気がする)
(番組では有野課長がプレイ中に酔っていた気がする)
「有野の挑戦」タイトルの「ケルナグール」などでおなじみ遠藤雅伸氏、初期シーズンで開発者インタビューに出ていた「パックマン」の岩谷氏、「クロックタワー」の河野一二三氏なども出ていた。
(「パックマン」についての話では、敵の正式名称は「ゴースト」で「オバケのQ太郎」世代だったことが関係していることや、敵の思考ルーチンの詳細など、GCCXのインタビュー(番組本(以下)にもまとめられてるが)とはまた違った話も色々出ていて必見)
番組本「ゲームセンター『CX』」を読む
※「GAME ON」で遊んだ「ミズパックマン」。 アメコミっぽい絵柄と体型のイラストが印象的。
外国のパックマンって色々な意味で驚かされる(パックマンの歴史を紹介するイベントもあったが…)。
歴代パックマンが勢揃い!「PAC‐MAN(TM)GINZA STYLE」
番組の成り立ちや番組作りのコンセプトについて密度濃く語っていて、読んでから改めて番組を見るとより楽しめるかも。
といった感じで、時代もジャンルもバラエティ豊かな内容で、大判サイズで読みごたえ十分。
レトロゲーム世代でも今のゲーム世代でも楽しみやすく、読みたい人物やカテゴリの記事から読んで楽しむもよし、最終的にそれ以外の記事も読んでゲームの世界を立体的に理解するもよしの一冊かと思う。
(「GAME ON」を追体験したい方にもオススメだろう。今思えば本当にもう一度やってほしいくらい夢のイベントだったが…)
レトロゲームからPSVRまで遊び放題「GAME ON」へ(3)
(11:16)