2018年05月26日

今回はゲームセンターでなくGCCXの関連本を読んだ話を。
(先日の3冊目に続き)

 番組本「ゲームセンターCX 3」を読む/たまゲーロケ地の写真(相模湖など)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/72028158.html

「ゲームセンターCX」の番組をテーマにした本は以下の5冊が出ている。
(Amazonで検索した限り)

・「ゲームセンター『CX』」
・「ゲームセンターCX 2」
・「ゲームセンターCX 3」
・「ゲームセンターCX COMPLETE」
・「ゲームセンターCX V」

(これに続き、まもなく15周年の特別本が出る模様)



今回はその中の1冊目「ゲームセンター『CX』」(『CX』とカッコつきだった頃に発売)を読んだので、その感想などを書いてみる。
(番組オンエア中、AD笹野さん(当時)がゲームをプレイする横で有野課長が本を持って宣伝していた姿が記憶に残っている)

※背表紙の目立つ場所に「アホ」って書いてあるのも印象的。
 (一応ゲーム画面のカットではあるが…)
xP1960001

アマゾンレビューを見ると「ほぼ番組内容(第1シーズン)の書き起こし」という感じのイマイチな評価が多いが、何かいい点はないかと探しながら読んでみた。

以下、章ごとに簡単な感想など。
(本の内容を載せるのはまずいので一部画像をぼやかしてるが、ご容赦願いたい)

■本の帯
まず気になったのが本の帯。
各ゲームメーカーの名物クリエイターへのインタビューと名作ゲームの紹介が中心の第1シーズンだが、そこで紹介されたゲームの小さな画面カットが組み合わされていてついつい1つ1つ追ってしまう。
(第1回で最初に紹介された「スペースインベーダー」や光栄の回で有野課長が挑戦した「アンジェリークトロワ」など…なお、13年前の本ということで有野課長(右下)もお若い姿)
xP1340003

※ちなみに本の背表紙、一番下の部分を見ると出版社名「太田出版」のそばに「アホ」(桃太郎伝説のゲーム画面で、マップ上に木で描かれた巨大な「アホ」)が出てくるのがちょっと興味深い。
(真意は不明。なお、その太田出版が出版した「たけしの挑戦状」攻略本のエピソードもしっかり収録されている)
xP1960001


■本編
収録されているのは第1シーズンにオンエアされた以下のゲームメーカー。
(現在は吸収合併などされたものもあるが当時の社名。一部、初期シーズン以降に挑戦タイトルやオンエアにあまり出なくなったメーカーもあるのが印象的(K社など…))

・タイトー
・コーエー
・カプコン
・セガ
・ハドソン
・エンターブレイン
・ナムコ
・チュンソフト
・コナミ
・任天堂
・ゲームフリーク

各章ごとの構成としては、番組オンエア時を思わせる以下の順序。

●ゲームメーカーの社史、有名作品の年表

●有野課長(当時は主任)とクリエイターのインタビューの文字起こし
 (ちょっとした脱線や課長のツッコミ含め、ほぼ一言一句までオンエアの内容そのままと思われる)

●メーカー毎の名作ゲームの紹介
 (ゲームごとに画面写真と説明付き。オンエア時に流れたナレーションに一文くらい説明が追加されている感じ)
xP1340004

●有野の挑戦(当時はミニコーナー扱い)
 (挑戦の様子を1ページのダイジェストでまとめたもの)

■追加要素1:クリエイターの履歴書
番組オンエア内容への追加要素として、インタビューしたクリエイター(第1回のスペースインベーダーの西角さんから最終回の田尻さんまで)の直筆の履歴書(1ページ)が収録されていて、生い立ちや代表作品などがご本人の説明でわかるようになっている。
(田尻智さんの履歴書は記入欄にとらわれずイラスト主体だったりと、クリエイターの個性豊かなのが面白い。
 詳細は実際に読んでご確認頂ければと思う)
xP1340009

■追加要素2:有野主任の感想記、スタッフ裏話
各章の最後に、インタビュー後の有野主任・スタッフの感想などが収録されている。
(それぞれに課長直筆のイラストが添えられているのも興味深い)

■付録・ドット絵自由帳
本の最後にはファミコンゲームのドット絵にちなみ、自由にドット絵を書くための方眼紙(5mmくらいのマス)が付いている。
xP1340006

見本で、番組中でよく出てくる「王様」のドット絵が収録されていたが、方眼紙のマスとずれているのを見ると製作日数の厳しさが伝わってくる。
xP1340007

また、有野主任が制作した参考作品(こちらはしっかり方眼紙に沿って描かれていた)もあるので、ファンの方にオススメ。


といったところで以上。

当時のインタビューをDVDなり録画なりで見れば十分という方には面白みは少なめというのが正直な感想。

それでも、「クリエイターの直筆履歴書」や「有野主任の直筆イラスト」など、今となっては貴重なコンテンツもあるので、クリエイターのファンや(熱心な)有野課長ファンの方ならそれなりに楽しめるかと思う。

あるいは、初期シーズンの内容を知りたくなった時、DVD・録画だとサーチが面倒だけど、テキストに起こされていればすぐ探せるから便利、という需要とか…。
(よほどのマニア向けかもしれないが、自分は本でも持っていたいタチなのでこれはこれで満足だった。
 お気に入りの映画を見る時にパンフレットを一緒に買う感覚?)




(11:13)

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