2017年09月30日

今回は、レトロゲームの話題を当時のゲーム雑誌の広告などから軽く読み解いてみる。
(先日は1997年の雑誌について紹介したが、今回は1993年のゲーム雑誌から。スーファミ・メガドライブ・PCエンジンの三つ巴の争いが盛り上がっていた頃)

 1997年のゲーム雑誌から見るレトロゲーム情勢
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/67550029.html

※初代ゲームボーイの「カービィのピンボール」が新作だった頃。
 雑誌の裏表紙はいつも任天堂の指定席だった気がする。
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●表紙裏:コナミ「タートルズ・ミュータントウォーリアーズ」
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ベルトアクション、横スクロールアクションでおなじみのTMNT(タートルズ)だが、スーファミで格闘ゲームも出ていた。
(「ゲーム王国」で紹介されてた記憶がある。当時司会だった小猫師匠が先日お亡くなりになってしまったのが惜しい…)

また、広告の下の方には「必殺コマンドコントローラー」という格闘ゲーム向けのハイテクコントローラーも。
(必殺技のコマンド操作をマクロで登録して、追加されたボタンで発動できるやつだった気がする)


●特集:「ロマンシングサガ2」
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年末に発売の迫る「ロマサガ2」の広告、そして特集ページがあった。
(BGM作曲担当の伊藤賢治さんの写真入りインタビューもあり、最近はサングラスをかけた姿をよく見るが、24年前は丸眼鏡をかけていた模様)


●業界ニュース
FFのアニメ(OVA)製作のニュースがあった。
(FF5と微妙につながってる世界観という設定)
2001年頃には「FF Unlimited」という週アニメも地上波でやってたような気がするが、制作費が話題になったCG映画以外にもいろいろな挑戦があったんだなと思い出す。


●売り上げランキング
年末商戦前の11月のデータということで、目玉タイトルが出ない週だったせいか「トルネコ」「ウイニングポスト」など少し前の発売タイトルが並ぶ。
「パチスロラブストーリー」という謎タイトルが3位だった。
(パチンコゲームが多数出ていた時代? いまではサッカー・競馬と並ぶSFCの100円コーナーの常連な感がある)

また、発売前の期待度ランキングでは発売間近の「ロマサガ2」「ファイアーエムブレム・紋章の謎」が上位。
他にメガドライブ「バーチャレーシング」、PCエンジン「イース4」などもあり、任天堂・セガ・NECの三つ巴の争い。

さらに、ゲーセンの稼動ランキングではトップが「リッジレーサー」で、ポリゴン全盛期の前夜という感じ。
それに続くのは「スーパースト2」「飢狼伝説スペシャル」で、「バーチャファイター」の前で2D格闘ゲームも強い。
(いまや初代「リッジレーサー」もなかなかレアな筐体に。写真は以前紹介の千葉・BTTAにて撮影)

 レトロゲーセン巡り・八千代台「BTTA(バックトゥザアーケード)」(再々訪)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/71692149.html

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●特集:「PCエンジンギャルゲーム総まくり」
「トップ(by有野課長・「オホーツクに消ゆ」回にて)」が普通に描かれてるゲームを写真入りで紹介する過激なコーナー。

さらに「ハッカー特集」として「ボディコンクエスト2」「ハイレグファンタジー」などの(この界隈では)有名タイトルも豊富に並んでいたのがいい時代(?)だったと実感。
(当然だがここで写真は出せないので、読みたい方は国会図書館へ)
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●クロスレビュー
12月間近のクリスマス商戦前ということでスーファミからゲームボーイまでタイトル数が多い。
当時は3点など低い点数がわりと多いのが印象的。

期待の「ロマサガ2」は26点/40点(8576)と意外と低め。

「有野の挑戦」での挑戦タイトルも何本か出ていて、「すーぱーぷよぷよ」は26点(7577)。
「夢見館の物語」は32点(8789)とまさかのスクウェア超えでセガにしては健闘していた。

なお、この週の最低点数は「なかよしといっしょ(FC)」で14点(4343)だった。
(キャラクター物ゲームが当たりハズレが激しい(ハズレが多い)のは昔から変わらない?)


●ワンダーメガ
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コードレスパッドが特徴的なメガドライブ・メガCDの一体型「ワンダーメガ(ビクター)」の広告。
右の方には、「ナイトトラップ」など当時のメガCDの話題作の広告もあった。
(「夢見館」と並ぶメガCDの名作としてこれも有野課長に挑戦してほしいタイトルだが、ボリューム不足か版権上の問題? あるいは続編の「ダブルスイッチ」でも…)


●カルチャーブレーンの大型広告(夢之助氏)
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4ページも使ったカルチャーブレーンの大型広告記事があった。
内容はあの有名クリエイター・夢之助氏といとうせいこう氏(メガドライブミニのCMにも出てたが…お若い)の豪華対談で、紹介タイトルは「ファーストクイーンオルニック戦記」。
(これも「スーチャイ」と前後してゲーム王国で紹介されてた記憶がある)

広告の最後には「夢之助の海外超人気作品」ということで「SFX」「シェラザード」などの説明も。
(「超人ウルトラベースボール」もあり、自ら「超」と付けてるだけのことはある)
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●「'93 ハドソン冬のドンドンツキツキダブルプレゼント」
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ゲームショップとタイアップしたキャンペーンで、「新桃太郎伝説」「イース4」など当時の話題タイトルのグッズが当たる物だった模様。
(「デジメーション 新桃太郎伝説」が当るらしいが、どんな内容だったのか気になるところ)


●新着情報
これまた有野課長の挑戦タイトル「バトルトード」のゲームギア版の記事が出ていた。
(ファミコンでも出てたので性能的にはOKなのだろうが、携帯機でも出せる移植技術にただただすごいの一言)


●裏表紙裏・広告1「ヒューマングランプリ2」
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ヒューマンの顔、F1ゲーム(ヒューマングランプリ2)の広告。
(「F1専門誌・F1速報推薦」とあり当時のF1レースゲームの中ではだいぶリアル志向の名作)

市街地(ここはモナコ、モンテカルロ?)の中を並んで走る1993年の有名ドライバーが描かれているが、先頭にカーナンバー0番のデーモンヒル(おそらく)と5番のシューマッハが描かれてるのが、翌年1994年の対決を予言しているようで面白い。

※なお、1993年のワールドチャンピォンは2番のアラン・プロストなのだが、なぜか2列目に描かれている。
 また、マクラーレンのアイルトン・セナは描かれてない様子。
 (セナの黄色いヘルメットが見当たらない。右に描かれてるマクラーレンは多分マイケルアンドレッティ?)
 1993年の開幕前、セナが参戦するか不明だった時点の情報で描かれたのかもしれない。


●裏表紙裏・広告2:「すーぱーぷよぷよ」
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またまた有野課長の挑戦タイトル「すーぱーぷよぷよ」の広告。
裏表紙裏で見開き2ページを使っていて、結構広告に力を入れている印象。
仁井谷社長(当時)の攻めの姿勢?と思ったが、スーファミ版はバンプレストからの発売だったと思うので広告については無関係かもしれない。


●裏表紙広告:「カービィのピンボール」
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当時のゲーム雑誌の裏表紙は任天堂の指定席という印象。
(一時期、マリオカートの最速タイムが書かれてた気がする)



といったところで以上。

最近はニコ生でも「昔のファミ通を読む」といった番組を毎週やってるので、当時のゲーム雑誌に興味のある方は見てみるのもいいかもしれない。
(以下は一例。「ぼくらのファミ通」の番組では、ゲームプレイの後に当時の編集者・水ピン氏が昔のファミ通を紹介するコーナーがある)

 【前半無料】20年前の『週刊ファミ通』を読もう【1997年9月号】
 http://live.nicovideo.jp/gate/lv306998209
 つぎのレトロゲーム相談会【ぼくらのファミ通・レトロゲーム編】
 http://live.nicovideo.jp/gate/lv307027982




(10:59)

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