2016年12月03日

今回はレトロゲームの話題を当時のゲーム雑誌の広告などから軽く読み解いてみる。
(先日帰省した時、部屋を整理したら1997年前後のゲーム雑誌が出てきた。
 ちょうどGCCXでも次世代機ゲーム解禁で当時の「I.Q.」などをやっているのでいいかなと)

●表紙裏:「VIRUS」
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ハドソン・セガ・エイベックスの3社共同プロジェクトらしい「VIRUS」の見開き広告。
(「ウイルスが来る」と見ると風邪薬の広告かと思ってしまうが)

3社のうち2社にとっては、本当に文字通り「ウィルス」になったのかもしれないが…。
(この時点ではゲームジャンルがはっきりしていない感じだが、アドベンチャーゲームだったとのこと)

●売り上げランキング
1年以上前に発売の初代ポケモンが発売後3,4ヶ月経過している「I.Q.」「FF7」を上回るという健闘を見せていた。
(ポケモンは発売当初はあまり目立たず、じわじわ売れ続けて広まっていったという話を思い出す)

その他には有野課長が挑戦した「パラッパラッパー」や当時の新作「ザ・コンビニ」「ブシドーブレード」なども姿を見せている。
(コンビニのデジキューブでCMが流れていたのが懐かしい。スカパーの無料チャンネルにもなっていたと思う)

●特集:「リアルサウンド・風のリグレット」。
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「音だけで楽しむゲーム」というセガサターンの問題作「リアルサウンド・風のリグレット」の特集記事があった。
写真中で今は亡き飯野賢治氏が元気な姿を見せていた。
(体型もまだふくよかだった頃)

●PS1「メタルギアソリッド」
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PS1の初代「メタルギアソリッド」の発売前の頃ということで、その紹介記事があった。
(記事の裏側は織り込みのポスターになってる豪華版)

記事の次ページには「97年はメタルを作ろう!」と「小島組」スタッフ募集の広告が出ていて、当時のゲーム業界の勢いを感じる。

また、別のページではスクウェアも「FF7」「フロントミッション」の広告のそばに人材募集広告を出していた。
(一説には引き抜き攻勢が激しかったらしいが…「FFT」とか「チョコボスタリオン」の頃だし)

●「熱砂の惑星(伊藤忠商事)」広告
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知る人ぞ知る迷作「熱砂の惑星(あの伊藤忠商事が発売したPS1のゲーム)」の広告があった。
(見切れたがページの左下に「ITOCHU」のロゴが入っている)

作品のメインテーマである「水の不正入手は極刑とする」のそばに作品中の台詞がちりばめられているのだが、その中に

「ダン、うしろだっ!」

というセリフがあり、某クソゲーの名台詞「上から来るぞ!気をつけろっ!」を思い出す。
(画像右上)
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さらに、解説文中の「格闘初心者でも白熱のバトルが楽しめる『KENKAシステム』」
「BGMも、あのモスクワ・フィル・ハーモニック」など迷作になりそうな要素が一杯なのが時代を感じる。
(一般に「●●ゲーは音楽だけはいい」なんて話を聞くが…)

下の方には「シナリオ原案・黒田愛美」「コンテ演出・板野一郎」とあったが、この方の代表作がFPS、レース、ロボットアニメ…とRPGとは全くジャンル違いなのが今思えばフラグだったのかなとも思う。
(某ニコ生ゲーム配信者の放送でエンディングを見たが、本気で脱力する内容なので一見の価値あり)

※なお、雑誌内でもこのソフトの紹介記事があったが
 「見たことないくらい、リアルで明かるい空間」(編集者の原文ママ)という説明に苦笑。
 (ゲーム内容を見る限り、作品を褒めようと相当苦労したであろう編集者に同情を禁じえない)

●「紫外線カット」「身長法」広告
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当時の定番だった「紫外線カットテレビスクリーン」「身長を伸ばす方法」の広告もあった。
写真つきで体験談などが一杯出ていたが、顔写真はアルバイトの人か社員の家族だったのだろうか…。
(今なら即特定されているだろうに)

●通販会社「チャドラン」「一休さん」広告
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「チャドラン」「一休さん」などゲーム通販会社の広告もあった。
身近な中古屋チェーンに比べればあまり安くなかった記憶があるが、近所にお店がない方など、Amazonが出る前はこういう会社が頼りになったお客さんも多いのだろう。

●「バトル甲子園VF3」広告
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「バーチャファイター3」を使った「バトル甲子園VF3」という大塚製薬(大塚ベバレジ…キリンビバレッジのようなもの?)とのタイアップ企画の広告。
「甲子園」と言いつつ、ゲーム大会ではなくヤマザキショップ(デイリーヤマザキでなく…看板が懐かしい)でジャワティーやクリスタルガイザーを買うと抽選でVF3マグカップが当たる企画だった模様。
(「バーチャキッズ」でキャラクターがゲーム中にジャワティーなどの飲料を持っていたのを思い出す)


といったところで以上。

こういったゲーム雑誌は今でも国会図書館で読むことができるので、行ける方はぜひ一度行ってみることをオススメしたい。
(お堅い本だけでなく、ゲームやマンガ雑誌など含め過去に国内で発行された本が揃っている。有料で雑誌のコピーも可能とのこと)

 1993年のゲーム雑誌から見るレトロゲーム情勢




(09:24)

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