2016年12月

2016年12月24日

今回はゲームセンターでなく関連本を読んだ話を。

■「日本懐かし10円ゲーム大全」

岸 昭仁(駄菓子屋ゲーム博物館・館長)・著。

「ゲームセンターCX」の「たまゲー」コーナーでおなじみの「新幹線ゲーム」や「ピカデリーサーカス」など、いわゆる「10円ゲーム」についての情報をまとめた一冊。
(本の帯では有野課長もコメントを寄せている。「駄菓子屋ゲーム博物館」は「たまゲー」にも出たお店(詳細は以下記事))

 GCCXロケ地巡り(#83・板橋本町駅「駄菓子屋ゲーム博物館」)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/40666891.html

ゲーム内容や発売年・発売元など各ゲーム機の情報が写真を交えてまとめられているのはもちろん、ゲーセンのオーナーさん向けと思われる当時のゲーム機の広告など、貴重な情報も満載で読み応え十分。
xP1880152

※上の写真は本書で紹介されているゲームの1つ「SUPER CARS(スーパーカーズ)」。
 (小田原での「たまゲー」で有野課長が必死になって30倍を当てようとしていた(諦めた直後に他の子が当てた)ゲーム。
  メーカーが「クレイジークライマー」でおなじみ日本物産(ニチブツ)製と知って驚いた)

一部の台については、ゲーム機内部の構造の説明やメンテナンス方法・攻略法などもこと細かく書いてあり、それを確認したり試したくて今すぐ10円ゲームをやりたくなること請け合い。
(台を開けるのは10円が詰まった時におばちゃんを呼ぶ時くらいで、なかなかゲーム機の内部は見る機会がないだけに…)

また、「10円ゲーム」の他、クレーンゲームや「ミニドライブ」などのエレメカ系の情報、両替機なんかの情報もあったりと収録内容が幅広い。
(写真は駄菓子屋ゲーム博物館にあったドライブゲーム「ポルル君の旅行」。「和田たばこ店」でプレイしていた「ミニドライブ」が縦型になったような感じ)
xP1880172

さらに、10円ゲームを置いてるお店のレポートやオーナーさんへのインタビューも掲載されているのだが、「たまゲー」に出ていた「KUME」「いちせ商店」などもあったりと、たまゲー好きにはたまらない1冊だった。
(先日出たばかりの「和田たばこ店」もあった)

 GCCXロケ地巡り(#194・日暮里「KUME」)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/36628512.html
 GCCXロケ地巡り(#169・三ノ輪「いちせ商店」)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/32715892.html
 GCCXロケ地巡り(#219,220,221・東海道線・熱海駅「和田たばこ店」)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/60695401.html


「たまゲー」ファンにはもちろん、昔のゲームコーナー・懐かしい駄菓子屋ゲームが好きな方にオススメの一冊だと思う。
(「駄菓子屋ゲーム博物館」へ行く前の予習に読むのもいいかもしれない)





(10:16)

2016年12月18日

手軽に行けるロケ地が尽きてきたので、今回は自分が行ったゲーセンの話を適当に。
(行ったのは2015年11月と約1年前の話。ナムコの往年のレースゲーム「エースドライバー」の垂れ幕がかかっていたお店も(当時)。写真が少なかったので2軒分まとめた)
xP2340148

1軒目は松戸駅すぐ近くの「東京ガリバー」。
東口を出て右手のビル内にある。
(千葉なのに東京って名前だとディズニーランドかと。休日ということで昼過ぎに行くと結構賑わっていた)
xP2340152

店内のゲームはクレーン、音楽、格闘、メダルゲームなど一通りのジャンルが揃ってる感じ。
(格闘ゲームなどは1プレイ50円の台が多いのも嬉しいところ)
xP2340156

ゲーセンの隣にアニメイトが入居しているためか、最新アニメのプライズ入りクレーンゲームも多数並んでいる。
(「ハイキュー!!」のプライズ入り台の横にはしっかりと等身大立て看板が)
xP2340159

また、キャラクターの立て看板などギミックが凝っているのも見ていて楽しい。
(地下フロアにあるガンダムの頭部。そばでは「戦場の絆」が元気に稼動中)
xP2340158

さらに、「ビデオゲームイベント」として1プレイ10円の筐体が何台か置かれていた。
(ガンダム推しなのか「ガンダムDX」、その隣には「ハイパーストリートファイターII」などがあった)
xP2340154

この手のゲームをほとんどやらない自分でも10円で10分近く遊べたので、電車待ちなどの時間調整にいいかもしれない。
(パッと見バーチャロンに見えたが、操作感は無双系に近い感じだった)


2軒目は同じく松戸駅東口から歩いて数分の商店街にあるゲームセンター「ゲームソニックビーム」。
(往年のナムコのレースゲーム「エースドライバー」がデザインされた垂れ幕。なにげに貴重?)
xP2340148

こちらも一通りのジャンルのゲームが揃ってる感じで、1プレイ50円の台や2プレイ100円のクレーンゲームなどもあるのでお財布に優しい感じ。
(店内がかなりの賑わいであまり写真が撮れなかったが、「東京ガリバー」とハシゴして比べてみるのも面白いだろう)

※なお、つい先月行ったところ、垂れ幕が新しく変わっていた。
 (リニューアルオープンしたとのこと。ちょっと惜しい)
xP1970083


そして、ここからもう少し北東へ歩いた先には、かつて「たまゲー」でも紹介された伝説的レトロゲーセン「メクマン」があった。
(東日本大震災による建物へのダメージ等が原因で一旦閉店となり、新京成線・みのり台駅前に移転した後、少し前にそこも閉店してしまった模様なのが残念である)

 松戸のレトロゲーセン・メクマンの思い出と移転後の状況
 http://tama-game-retro.blog.jp/blog-entry-353.html

2軒とも味のあるお店なので、ゲーム好きな方なら一度足を運ばれてみてはどうか。
(なお、常磐線つながりだとこんなお店もある)

 珍ゲーセン巡り・常磐線・亀有駅・アリオ亀有「こち亀ゲームパーク」
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/43306189.html
 GCCXロケ地巡り(#194・山手線・日暮里駅「KUME」)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/36628512.html

 


(13:33)

2016年12月10日

今回は自分が行った駄菓子屋の話を適当に。
(行ったのは2016年7月。ゲーム機のある駄菓子屋も「たまゲー」の定番ということで…)

 (参考記事)GCCX「たまゲー」ロケ地巡り(#139・都営新宿線・大島駅「ひよこ」)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/34665945.html

今回行ったのは、新潟県・新津駅近くの裏通りにある駄菓子屋「昭和基地一丁目C57(しごなな)」。
新津駅東口から駅前商店街を少し進み、南東側の路地を入った先にある。
xP1710254

先日の記事(以下)でも書いたが、新津は鉄道の町としても名高い。

 珍ゲーセン巡り・新潟「ベルシティ新津・プレイランド」
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/66011581.html

というわけでお店の看板の上には当時のSLの写真などが貼られていたりと、店名以外でも鉄ちゃんアピールがすごい。
(写真に「石油櫓とC51」とあるが、新津は日本有数の石油採掘地区でもあるとのこと)

店内は手前が駄菓子・おもちゃ売り場で、奥の方に10円ゲームが並ぶゲームコーナーやもんじゃなど料理が食べられる座敷席がある。
xP1710246

並んでるゲーム機は5台ほど。

まず、一番奥にあるのが「NEW 新幹線ゲーム」。
(鉄道の町らしい? あと、台の下の方に「JALECO(ジャレコ)」の文字があるのも気になる)
xP1710239

回転するランプをストップボタンで止めて、同じ色の新幹線駅(「盛岡」「仙台」…「博多」までなのが時代を感じる)が揃うと当たりというルールの模様。
(やろうと思ったが、コインが詰まっていてプレイできず。店員さんが子供たちの応対で忙しそうだったので、この日は諦めた)

次に10円ゲームの定番「ピカデリーサーカス(コナミ版)」。
xP1710238

数字の配置などは旧型のとほぼ一緒だが、ボタンが丸くなっていたり、当たり枚数がデジタル表示されたり、ランプが回る最中のBGM演出やはずれた時の「ざんね~ん!」のボイス演出などが加わっているのが平成版(謎)な感じ。

ピカデリーサーカス貯金箱

新品価格
¥8,800から
(2016/12/10 10:44時点)



そしてその隣が「くるくるキッズ」。
(パンダの絵柄が特徴的。先日の「たまゲーin四国(の後日談)」でも有野課長がプレイしていた)
xP1710240

新幹線ゲームのように台の中でコインを弾いて、台の下部にある回転盤の当たりの穴に入れるゲーム。
ただ、「大もり」「中もり」などの当たり穴の隣に「小もり」穴があるのだが、これがハズレ扱いなのでかなり難易度が高かった。

他には「ドレミファキッズ」や…
(これもコインが詰まってた)
xP1710242

左右に動くシューターからコインをタイミングよく落として当たり穴を狙う「エッグでバード」など。
(当たりに入ると盤上のランプが1,2マス進み、それがゴールまで達するとやっとメダル払い出しとなる仕組み。元手が必要なので地味にきつい)
xP1710243

ちなみに、この時は放課後の時間帯ということで10人位の子供たちが来ていたが、ゲームをやっている子は誰もいなくて、ゲームはせずにお菓子を買ったりもんじゃ焼きなどを食べたりしていた。
(当たりは出にくいことを感じとっていたのかも? 「かえる本舗」の回で出ていた、メダルが当たっても勝ち逃げする堅実なお子さんを思い出した)

 GCCXロケ地巡り(#109・両国駅「かえる本舗」)
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/53661525.html

なお、座敷席には昭和の頃を思い出す「ハイアース」「オロナイン」などのブリキ看板が壁に貼られている他、小型テレビとファミコン本体も置かれていた。
(プレイできるのかは不明。子供たちが付近に多数いたので無理に割って入るのは自重した)
xP1710249

また、「笑顔で挨拶すべし」「かたづけをすべし」などの掟も貼られていた。
(駄菓子屋のおばちゃんに注意されてる気分。こういう教育の場でもあったなあと当時を思い出す)
xP1710247


といったところで以上。

先日の「ベルシティ新津・プレイランド」同様に駅から近いので、旅行ついでにでも訪れてみてはどうか。
(もんじゃ焼きの他に「あげぱん」「焼きそば」「ハムカツ」などもお手頃価格で買い食いできるようで、子供たちのオアシスという感じだった)

 珍ゲーセン巡り・新潟「ベルシティ新津・プレイランド」
 http://tama-game-retro.blog.jp/archives/66011581.html

xP1710253





(10:47)

2016年12月03日

今回はレトロゲームの話題を当時のゲーム雑誌の広告などから軽く読み解いてみる。
(先日帰省した時、部屋を整理したら1997年前後のゲーム雑誌が出てきた。
 ちょうどGCCXでも次世代機ゲーム解禁で当時の「I.Q.」などをやっているのでいいかなと)

●表紙裏:「VIRUS」
xP1090001

ハドソン・セガ・エイベックスの3社共同プロジェクトらしい「VIRUS」の見開き広告。
(「ウイルスが来る」と見ると風邪薬の広告かと思ってしまうが)

3社のうち2社にとっては、本当に文字通り「ウィルス」になったのかもしれないが…。
(この時点ではゲームジャンルがはっきりしていない感じだが、アドベンチャーゲームだったとのこと)

●売り上げランキング
1年以上前に発売の初代ポケモンが発売後3,4ヶ月経過している「I.Q.」「FF7」を上回るという健闘を見せていた。
(ポケモンは発売当初はあまり目立たず、じわじわ売れ続けて広まっていったという話を思い出す)

その他には有野課長が挑戦した「パラッパラッパー」や当時の新作「ザ・コンビニ」「ブシドーブレード」なども姿を見せている。
(コンビニのデジキューブでCMが流れていたのが懐かしい。スカパーの無料チャンネルにもなっていたと思う)

●特集:「リアルサウンド・風のリグレット」。
xP1090003

「音だけで楽しむゲーム」というセガサターンの問題作「リアルサウンド・風のリグレット」の特集記事があった。
写真中で今は亡き飯野賢治氏が元気な姿を見せていた。
(体型もまだふくよかだった頃)

●PS1「メタルギアソリッド」
xP1090004

PS1の初代「メタルギアソリッド」の発売前の頃ということで、その紹介記事があった。
(記事の裏側は織り込みのポスターになってる豪華版)

記事の次ページには「97年はメタルを作ろう!」と「小島組」スタッフ募集の広告が出ていて、当時のゲーム業界の勢いを感じる。

また、別のページではスクウェアも「FF7」「フロントミッション」の広告のそばに人材募集広告を出していた。
(一説には引き抜き攻勢が激しかったらしいが…「FFT」とか「チョコボスタリオン」の頃だし)

●「熱砂の惑星(伊藤忠商事)」広告
xP1090005

知る人ぞ知る迷作「熱砂の惑星(あの伊藤忠商事が発売したPS1のゲーム)」の広告があった。
(見切れたがページの左下に「ITOCHU」のロゴが入っている)

作品のメインテーマである「水の不正入手は極刑とする」のそばに作品中の台詞がちりばめられているのだが、その中に

「ダン、うしろだっ!」

というセリフがあり、某クソゲーの名台詞「上から来るぞ!気をつけろっ!」を思い出す。
(画像右上)
xP1090006

さらに、解説文中の「格闘初心者でも白熱のバトルが楽しめる『KENKAシステム』」
「BGMも、あのモスクワ・フィル・ハーモニック」など迷作になりそうな要素が一杯なのが時代を感じる。
(一般に「●●ゲーは音楽だけはいい」なんて話を聞くが…)

下の方には「シナリオ原案・黒田愛美」「コンテ演出・板野一郎」とあったが、この方の代表作がFPS、レース、ロボットアニメ…とRPGとは全くジャンル違いなのが今思えばフラグだったのかなとも思う。
(某ニコ生ゲーム配信者の放送でエンディングを見たが、本気で脱力する内容なので一見の価値あり)

※なお、雑誌内でもこのソフトの紹介記事があったが
 「見たことないくらい、リアルで明かるい空間」(編集者の原文ママ)という説明に苦笑。
 (ゲーム内容を見る限り、作品を褒めようと相当苦労したであろう編集者に同情を禁じえない)

●「紫外線カット」「身長法」広告
xP1090008

当時の定番だった「紫外線カットテレビスクリーン」「身長を伸ばす方法」の広告もあった。
写真つきで体験談などが一杯出ていたが、顔写真はアルバイトの人か社員の家族だったのだろうか…。
(今なら即特定されているだろうに)

●通販会社「チャドラン」「一休さん」広告
xP1090010

「チャドラン」「一休さん」などゲーム通販会社の広告もあった。
身近な中古屋チェーンに比べればあまり安くなかった記憶があるが、近所にお店がない方など、Amazonが出る前はこういう会社が頼りになったお客さんも多いのだろう。

●「バトル甲子園VF3」広告
xP1090011

「バーチャファイター3」を使った「バトル甲子園VF3」という大塚製薬(大塚ベバレジ…キリンビバレッジのようなもの?)とのタイアップ企画の広告。
「甲子園」と言いつつ、ゲーム大会ではなくヤマザキショップ(デイリーヤマザキでなく…看板が懐かしい)でジャワティーやクリスタルガイザーを買うと抽選でVF3マグカップが当たる企画だった模様。
(「バーチャキッズ」でキャラクターがゲーム中にジャワティーなどの飲料を持っていたのを思い出す)


といったところで以上。

こういったゲーム雑誌は今でも国会図書館で読むことができるので、行ける方はぜひ一度行ってみることをオススメしたい。
(お堅い本だけでなく、ゲームやマンガ雑誌など含め過去に国内で発行された本が揃っている。有料で雑誌のコピーも可能とのこと)

 1993年のゲーム雑誌から見るレトロゲーム情勢




(09:24)